本当に眼の中に入るよ？

薔薇のない花屋。
近年の野島伸司作品ではかなりお気に入りの作品になるかもしれない。
恋愛あり、家族愛あり、笑いあり涙あり、二人の間に立ちはだかる壁あり、そして気の抜けない展開ありで本当に面白い。

もう、主人公とその娘がいい人すぎるんですよ。
視聴者はヒロインを通して物語を見る構造になってるので、どちらかというと女性が感情移入し易いと思うんですが、男の自分でも「なんでお花屋さんは、こんな優しい人なの」と感動してしまうんですよ。
主人公はどんな我がままを言っても、無理を言っても、騙されてるのがわかっていても、優しく接してくれる。自分が愚かで醜い人間だと自己嫌悪を抱いている人程、その優しさに木っ端微塵にされるわけです。

しかし、ビデオを回してたのはやっぱり主人公でしたねぇ。
深夜、暗い自室の中ヒロインが目覚めるとつけっ放しのテレビ。主人公の死んだ奥さんが映ったビデオを流しっぱなしで寝てしまったようで、画面にはザーっという砂嵐が。すると突然画面が切り替わり、再び奥さんが登場。どうやらビデオには続きがあった模様。すると奥さんが「カメラマンを紹介します」と。照れて嫌がるカメラマン。奥さんが無理矢理カメラを向けると、そこにはいてはいけない人の姿が！ヒロインは声にならない声を出して動揺！
…なんつう演出ですか。もうホラーっすよ。

今週は雫ちゃんがお父さんの愛を試すシーンが良かったです。
なにがいいって画面がいい。覆面をかぶった子供が数十人教室に並んでる状況が面白い。そしてこの中から自分を見つけてと。
ヒロインも渋谷のどっかにいる（しかも移動してる）から私を探してくれと主人公を試すシーンがありましたけど、難題をふっかけて困らせる女性はかわいいですね。あくまでもドラマなので、現実には誰でもってわけにはいかないと思いますが！
それ以上に素晴らしいのは、それに真心をこめて対応する主人公の優しさなわけですよ。なんて、いい人だ。

また、今週も気になる終わり方だし、来週が楽しみです。


他のドラマは未来講師めぐるも見続けてます。エロビデオが面白すぎ。動きが段々人間離れしてきて妖怪っぽくなってきてますよ。
鹿男は視聴断念。オーケストラを使って長回しする演出がどーにも退屈っす。成功するればワクワクする演出なんですけど、無理矢理時間稼いでるようにしか見えません。さようなら、はるかたん。